監修者紹介
- 佐藤明男
- 東京メモリアルクリニック理事長
さとう美容クリニック院長, 北里大学医学部客員教授, 日本形成外科学会専攻医, 日本臨床毛髪学会理事, 日本先進医師会特定認定再生医療委員会委員長, SKIファーマ株式会社副社長
頭髪に関する内科治療と外科治療まで幅広く実践し、毛髪研究、教育も積極的に行っている。
育毛に役立つ栄養素をご存じですか?
髪は食べたものから作られ、食生活を見直し、育毛に効果的な栄養素を摂るようにすることで、強くて丈夫な髪が生えてきやすくなります。
本記事では育毛に役立つ栄養素と、栄養素を効果的に摂る方法について解説していきます。
育毛に良い栄養素が豊富に含まれ、毎日の食事に簡単に取り入れられるおすすめの食材もあわせて紹介していくのでぜひご覧ください。
目次
育毛に必要な栄養素って何?
(出典:(1)日本人の食事摂取基準(2020年版))
亜鉛
(出典:(2)MSD マニュアル プロフェッショナル版 亜鉛)
亜鉛は髪の成長に欠かせない栄養素です。
髪の毛の主成分はケラチンと呼ばれるタンパク質亜鉛はケラチンの合成に必要になります。
亜鉛が不足すると丈夫な髪が作られにくくなり、薄毛や抜け毛の原因になってしまいます。
また亜鉛には、AGA (男性型脱毛症) の原因物質である「5αリダクターゼ」を抑制する働きもあります。
厚生労働省がまとめている「日本人の食事摂取基準 (2015年版) 」によると、亜鉛の推奨摂取量は成人男性で10mg、成人女性で8mgとなっています。
普段の食事だけでは不足しがちな栄養素でもあるため、髪のことを考えるなら、亜鉛を多く含む食品を意識的に食べるとよいでしょう。
ビタミン
(出典:(3)MSD マニュアル プロフェッショナル版 ビタミン)
ビタミンは身体の健康を保つ上で「潤滑油」のような働きをする栄養素です。頭皮環境を整えたり、代謝を活性化して髪の毛の成長を促したりする作用があります。
育毛においては「ビタミンB2、B6」「ビタミンC」が特に重要な働きをします。
ビタミンB2、B6
ビタミンの中でも特に意識して摂っておきたいのがビタミンB2とB6です。
ビタミンB2には細胞の代謝を活性化する働きがあります。毛母細胞の分裂を促し、髪の毛の発育をサポートしてくれます。
それに加えて過剰な皮脂分泌を抑制する作用もあるため、毛穴が詰まりにくくなり、抜け毛の防止につながるでしょう。
ビタミンB6はタンパク質の代謝を助けることにより、食事で摂ったタンパク質の吸収を促し、健康な頭皮や髪を作るのに貢献します。
髪の主成分であるケラチンを作るためにも、ビタミンB6が必要です。
ビタミンB2やB6が不足すると抜け毛や髪のボリュームダウンの原因になってしまうので、日々の食事で意識的に摂取するようにしましょう。
ビタミンC
ビタミンCも育毛において重要な栄養素です。
ビタミンCは体内でコラーゲンの生成を助ける働きをします。コラーゲンが十分に作られると、頭皮やその下の毛細血管が柔軟で丈夫なものになります。結果として必要な栄養素が毛母細胞までしっかり行き渡るようになり、髪の育ちやすい環境が整うでしょう。
またビタミンCには亜鉛の吸収率を高める作用もあるため、亜鉛と組み合わせて摂るようにすると、ダブルで育毛に効果的です。
さらに抗ストレスホルモンの分泌を促し、ストレスによる頭皮環境の悪化を防ぐ効果も期待できます。
ビタミンCは健康な頭皮を保つために必須の栄養素です。タバコを吸う方は特にビタミンCが不足しがちなので、タバコを控えるか、ビタミンCを多めに摂るようにしてください。
タンパク質
(出典:(4)Villareal MJR 「Protein-calorie malnutrition diagnosis by hair tissue: A study in Filipino pre-school children.」)
タンパク質は髪の毛の材料となる栄養素です。
髪の毛の99%はタンパク質の一種であるケラチンからできています。そのためタンパク質が不足すると、髪の毛は細くて抜け落ちやすいものになってしまいます。
丈夫な髪の毛を育てるためには、日々の食事の中で十分な量のタンパク質を摂ることが必要です。
ただし動物性タンパク質を摂りすぎると、血流が悪くなって育毛に逆効果になってしまうこともあります。
そのため大豆製品などに含まれる植物性のタンパク質を積極的に摂るのがおすすめです。
その他の栄養素
(出典:(5)The new paradigm for androgenetic alopecia and plant-based folk remedies: 5α-reductase inhibition, reversal of secondary microinflammation and improving insulin resistance)
イソフラボン
イソフラボンは大豆などに多く含まれる栄養素です。皮脂の分泌を抑えるとともに、コラーゲンの生成を促す作用があります。
さらにAGA (男性型脱毛症) の原因である「5αリダクターゼ」の働きを抑制し、抜け毛を防ぐ効果も期待できます。
オメガ3脂肪酸
オメガ3脂肪酸は頭皮環境を整えるのに効果的です。サバやイワシなどの青魚に多く含まれます。
ポリフェノール
ポリフェノールには強い抗酸化作用があり、頭皮の老化を防いで抜け毛や薄毛を予防するのに役立ちます。
育毛に必要な栄養素の入ったおすすめの食材を紹介!
レバー
(出典:(6)日本食品標準成分表 肉類)
レバーは亜鉛やビタミンB群を豊富に含んでおり、育毛にはもってこいの食材です。
髪の材料となるタンパク質や、血行促進に役立つビタミンAなども含まれているため、ぜひ食事に取り入れておきたいところです。
柑橘系のフルーツ
(出典:(7)日本食品標準成分表 果実類)
柑橘系のフルーツにはビタミン類が多く含まれています。
上で紹介したビタミンCやビタミンB群に加え、血行を促進するビタミンA、抗酸化作用のあるビタミンEなど、育毛に効果的な栄養素をたくさん摂取できます。
ナッツ類
(出典:(8)日本食品標準成分表 種実類)
育毛にはナッツ類もおすすめです。
特にアーモンドは亜鉛を多く含むため、薄毛や抜け毛防止に効果的で、ビタミンB2やビタミンEも含まれているので一石二鳥です。
またピーナッツも、タンパク質・ビタミンB群・ビタミンE・亜鉛などを豊富に含みます。
ナッツ類なら手軽に食べられるので、常備しておくのもよいでしょう。
納豆
(出典:(9)日本食品標準成分表 豆類)
納豆は植物性タンパク質が豊富で、髪の毛を作るための良質な材料になります。
さらに大豆イソフラボンを含有しており、男性ホルモンの働きを抑制してAGA (男性型脱毛症) の予防にもなるスーパー食材です。
小豆
(出典:(10)日本食品標準成分表 豆類)
小豆は抗酸化作用のあるポリフェノールを多く含むため、頭皮環境の改善に一役買います。
ポリフェノールは赤ワインでも摂れますが、アルコールの飲み過ぎは育毛に逆効果になる可能性もあるでしょう。
また小豆には、血液をサラサラにする効果のある「サポニン」が含まれています。
頭皮の血流がよくなると栄養素が毛母細胞までしっかり届くようになり、健康な髪の毛が育ちやすくなります。
卵
(出典:(11)日本食品標準成分表 卵類)
卵には髪の毛を作るために必要な栄養素が詰まっています。
まずは髪の材料となるタンパク質。それからビタミンB群に分類される「ビオチン」には、髪の毛の生成をサポートする働きがあります。
一日一個を目安に食事に取り入れましょう。
乳製品
(出典:(12)日本食品標準成分表 乳類)
乳製品には良質なタンパク質が多く含まれています。
さらにビタミンやカルシウムなど、育毛に役立つ栄養素がたくさん入っています。
脂肪分の摂りすぎにならないように、低脂肪牛乳やヨーグルトなどを活用するのがおすすめです。
牡蠣
(出典:(13)日本食品標準成分表 魚介類)
牡蠣は「海のミルク」とも呼ばれるように、タンパク質・ビタミン・ミネラルなどが豊富に含まれます。
とりわけ亜鉛の含有量は全食品の中でもトップクラスです。
牡蠣を食べるとタンパク質と亜鉛を同時に摂れて、育毛にたいへん役立ちます。
緑黄色野菜
(出典:(14)日本食品標準成分表 野菜類)
緑黄色野菜にはビタミン類をはじめ、多くの栄養素が含まれています。
ビタミン類はタンパク質の代謝や、健康な髪の毛の成長に欠かせない栄養素です。また頭皮環境の改善にもつながります。
ココア
(出典:(15)鈴木 晃一郎 「酸化ストレス動物モデルの確立と カカオポリフェ ノールの生体内抗酸化作用」)
ココアにはポリフェノールが多く含まれます。
ポリフェノールの抗酸化作用は、頭皮を元気に保ち、髪の毛が育ちやすい環境を整えるのに役立ちます。
豆乳
(出典:(16)日本食品標準成分表 豆類)
豆乳には大豆イソフラボンが豊富に含まれます。
体内で女性ホルモンに似た働きをすることで、皮脂の分泌を抑え、コラーゲンの生成を促します。
抜け毛の原因になる男性ホルモンを抑制する作用もあるため、男性の薄毛対策にとても効果的です。
緑茶
(出典:(17)Jane V. Higdon , Balz Frei 「Tea Catechins and Polyphenols: Health Effects, Metabolism, and Antioxidant Functions」)
緑茶に含まれるカテキンには抗酸化作用があります。
紫外線などによる酸化ダメージで細胞が衰えるのを防ぎ、頭皮環境を健やかに保ちやすくしてくれます。
カフェインの作用で毛細血管が拡張し、頭皮の血流がよくなる効果も期待できるでしょう。
コーヒー
(出典:(18)日本食品標準成分表 し好飲料類)
コーヒーにもカフェインが含まれているため、頭皮の血行を改善するのに役立ちます。
またコーヒーはポリフェノールも含有しているため、抗酸化作用の恩恵も得られます。
ただし睡眠の質が落ちないように、就寝前のコーヒーは控えるようにしましょう。
栄養不足だと髪はどうなる?
(出典:(19)中村博範 「マウスのタンパク質栄養状態と体毛タンパク質合成の関係について」)
薄毛、抜け毛
(出典:(20)Ritsuko Ehama 「Infuluence of Scalp Problem on Physical Properties of Hair and Their Prevention by Plant Extracts」)
栄養が不足していると、髪の毛の健康な発育が阻害され、毛が細くなってボリュームダウンしたり、抜け落ちやすくなったりします。
髪は食べたものから作られます。頭皮にある毛母細胞まで必要な栄養素がきちんと行き届かないと、丈夫な髪の毛を作れません。
タンパク質・亜鉛・ビタミンなど、髪の毛の成長にはさまざまな栄養素が関わってくるため、それらをバランスよく摂取しつづけることが肝心です。
また栄養不足は頭皮環境にも影響を及ぼします。
頭皮が不健康になると柔軟性を失って硬くなり、皮膚の下にある毛細血管の血流が悪くなります。
すると頭皮に十分な栄養が行き渡らなくなるので、その点でも薄毛につながってしまうでしょう。
白髪
(出典:(21)佐藤直紀「美しい髪の機構と毛髪の構造」)
栄養不足によって白髪が増えてしまうこともあります。
髪の毛はもともと白髪の状態で作られ、後からメラニン色素で着色されます。
メラニンを作っているのはメラノサイトと呼ばれる細胞です。そしてこのメラノサイトの働きが鈍ったときに、白髪が生えてきます。
一般的には加齢による細胞の衰えが原因ですが、栄養不足によって細胞が弱ってしまった場合でも同じことが起こります。
年齢以上に白髪が目立つように思える方は、偏った食生活で栄養不足に陥っていないかどうかを考えてみましょう。
育毛のために栄養素を効果的に摂る方法
睡眠の質をしっかりキープする
育毛には睡眠がとても重要です。睡眠後2~3時間が経って、深い眠りについた時間帯を「ゴールデンタイム」と呼びます。
ゴールデンタイムは成長ホルモンがもっとも活発に分泌される時間であり、髪の毛の成長も促されます。
毎日寝る時間が不規則だったり、自律神経が乱れていたりすると、深い眠りに入れず、せっかくのゴールデンタイムを無駄にしてしまうでしょう。
育毛のためには、いかにぐっすり眠れる環境を用意するかが大切になります。
就寝前のカフェインの摂取を控える、睡眠前はリラックスして過ごす、布団や枕などの寝具に気を配るなど、質の高い睡眠が取れるように工夫しましょう。
規則正しい食生活をする
ここまで見てきたように、育毛には実にたくさんの栄養素が必要になってきます。そのため食生活の改善が必要不可欠です。
髪の毛は毎日少しずつ成長していくものなので、バランスの取れた食生活を長く継続していくことが求められます。
髪の毛の材料であるタンパク質を中心に、それらの代謝を助ける亜鉛やビタミン類をあわせて摂ると効果的です。
炭水化物や肉料理ばかりでは栄養が偏ってしまうため、野菜や果物なども意識的に食事に取り入れましょう。
もし毎日の食事だけで栄養素を摂ることが難しそうな場合は、育毛サプリを活用するのもおすすめです。
適度な運動をする
軽いジョギングやフィットネスのような有酸素運動も育毛に効果的です。
有酸素運動を行うと、全身の血流がよくなります。さらに毛細血管の数が増えて、身体の隅々まで効率的に血液が行き渡るようになると考えられています。
血流が改善されれば頭皮にも栄養素が届きやすくなるため、薄毛や抜け毛対策につながるでしょう。
適度な運動はストレスの解消や睡眠の質を高めることにも一役買ってくれます。
ストレス対策をする
ストレスは薄毛や抜け毛の原因になるので、ストレス対策も必要です。
日常的にストレスを感じていると、自律神経のバランスが崩れて上手く機能しなくなります。
その結果ヘアサイクルが乱れて髪の正常な発育が阻害されたり、抜け毛が増えたりします。
またストレスは食欲の低下や、睡眠の質にも悪影響を及ぼすでしょう。
自分に合ったストレス解消法を見つけ、ストレスを溜め込みすぎないように心がけましょう。
喫煙、ダイエット、飲酒などは適度にする
タバコを吸うと血管が収縮して血行が悪くなるため、頭皮に栄養素が届きにくくなります。
さらにニコチンは、髪の成長に必要なビタミンCを大量に破壊してしまいます。
過度のダイエットも育毛には大敵です。栄養不足を招き、薄毛のリスクを高める結果になります。
また飲酒も控えめにしなければなりません。
アルコールを分解するときに、髪の毛の合成に必要なアミノ酸が消費されてしまいます。また過度の飲酒は胃腸の消化吸収力を低下させ、栄養不足を招きやすくなります。
ヘアケアをする
適切なヘアケアで育毛をサポートすることも大切です。
シャンプーは頭皮に優しいアミノ酸系シャンプーがおすすめです。
市販のシャンプーによく使われることがある「ラウリル硫酸Na」や「ラウレス硫酸Na」は洗浄力が高いので洗い残しが無いようにシャンプー後のケアが必要になります。
定期的な頭皮マッサージも育毛に効果的です。
頭皮を優しくマッサージしてあげると頭皮の血行が促進され、食事で摂った栄養素が頭皮全体に行き渡りやすくなります。
育毛を妨げる栄養素がある?
刺激物
唐辛子のような刺激物は適量なら血行を促進してくれますが、摂りすぎると汗や皮脂が大量に出て毛穴が詰まりやすくなります。
コーヒーや紅茶に含まれるカフェインも一種の刺激物です。体内に入ると発毛促進作用のある「アデノシン」の働きを阻害してしまうと言われています。
すでに紹介したようにカフェインにはメリットもあるため、完全にやめる必要はありませんが、飲み過ぎには注意しましょう。
脂肪分
脂肪分を多く含む食品ばかり食べていると、皮脂の分泌量が増えて毛穴が詰まり、抜け毛の原因になります。
また脂っこいものは高カロリーなので、中性脂肪が溜まりやすいです。血中の中性脂肪が増えると血液がドロドロになり、頭皮の血流も悪化します。
また皮脂が過剰に分泌されると、脂漏 (しろう) 性脱毛症につながるリスクも出てきます。
髪のことを考えるなら脂っこいものは控えめにし、バランスのよい食事を心がけてください。
塩分
塩分の多い食事も、血液をドロドロにして血流を悪化させます。
特にファーストフードやスナック菓子、ラーメンなどを頻繁に食べている方は要注意です。脂肪分と塩分の摂りすぎになって薄毛を進行させる要因になります。
アルコール
(出典:(22)e-ヘルスネット 「アルコールの消化管への影響」)
アルコールを摂取すると、体内でアルコールを分解するために、髪の毛の材料になるはずだったアミノ酸が失われてしまいます。
またアルコールが内臓に負担をかけることで、栄養の吸収や代謝の妨げになることも考えられます。
アビジン
(出典:(23)Patel D.P. 「A Review of the Use of Biotin for Hair Loss」)
アビジンは卵の白身部分に含まれている栄養素です。
アビジンは「ビオチン」と呼ばれる栄養素と結合することで、その吸収を妨げてしまう作用が知られています。
ビオチンは髪の毛を作る効果のある栄養素なので、アビジンを摂りすぎるとビオチンが欠乏して薄毛につながる可能性があります。
実はビオチンは卵にも含まれているのですが、たとえば卵かけご飯のように生のままで黄身と白身をかき混ぜると、アビジンによってビオチンの吸収が妨げられてしまうので注意しましょう。
ただしアビジンは熱を加えるとビオチンと結合しなくなるため、加熱した卵料理であれば何の問題もありません。
卵を食べるときは、ゆで卵や目玉焼きなどがおすすめです。アビジンの悪影響を受けずに、育毛に効果のあるビオチンを摂取できます。
育毛サプリに含まれる栄養素について
栄養不足を補う成分
(出典:(24)G Gardani 「A case-control study of Panicum Miliaceum in the treatment of cancer chemotherapy-induced alopecia」)
(出典:(25)小林 邦彦&岩田 久敬 「アミノ酸補足効果に関する研究 小麦粉に対するリジン,トレナニン,メチオニン,トリプトファンの強化」)
(出典:(26)Naoya MATSUDA 「Effects of Ingestion of Collagen Peptide on Collagen Fibrils and Glycosaminoglycans in the Dermis」)
(出典:(27)Keratin polypeptide hydrolyzates as hair treating agents)
亜鉛 | タンパク質からケラチンを合成する際に使われる |
---|---|
ミレットエキス | 髪の毛を作るのに必要なアミノ酸のシスチンやメチオニンを含む |
L-リジン | ケラチンの合成を促して髪の毛の成長をサポートする |
コラーゲンペプチド | 頭皮環境の改善につながる |
ケラチン加水分解物 | 丈夫な髪の毛を作る材料になる |
ビタミン類 | 亜鉛の吸収率の向上、発毛の促進、血行促進など、さまざまな育毛効果がある |
抜け毛や血行不良に効く成分
(出典:(28)A Rossi 「Comparitive effectiveness of finasteride vs Serenoa repens in male androgenetic alopecia: a two-year study」)
(出典:(29)Masatomo NAJIMA 「HAIR RESTORATION EFFICACY OF SUPPLEMENTS CONTAINING BANANA EXTRACT, PARTHENOLIDE DERIVED FROM FEVERFEW,AND SOY ISOFLAVONE IN HEALTHY JAPANESE — A RANDOMIZED, DOUBLE-BLIND, PLACEBO-CONTROLLED STUDY —」)
(出典:(30)清水潤 「血流および発汗調節に関する自律神経機能の顔面と四肢の差異にいついて」)
(出典:(31)Weikang Wang 「settings Open AccessArticle Effect of Dietary Inulin Supplementation on Growth Performance, Carcass Traits, and Meat Quality in Growing–Finishing Pigs」)
(出典:(32)Cesare Mancuso,Rosaria Santangelo 「Panax ginseng and Panax quinquefolius: From pharmacology to toxicology」)
ノコギリヤシ | AGAの原因となる「5αリダクターゼ」の働きを抑制する |
---|---|
イソフラボン | 女性ホルモンに似た働きをして、抜け毛を防止する |
ナツシロギクエキス | 頭皮環境の改善に効果のあるパルテノライドを含む |
カプサイシン | 唐辛子成分。血行促進や成長因子の生成を促す |
菊芋 | 成長因子を増やして毛母細胞を活性化する |
高麗人参 | 血行を改善し、発毛を促進する |
育毛の栄養素まとめ
育毛に効果的な栄養素やおすすめの食材を紹介しました。
薄毛対策はまず食生活の改善からはじめる必要があります。どんなに優れた育毛剤などを使っても、栄養素が不足していれば丈夫な髪は生えてきません。
日々の食事をもう一度見直して、必要な栄養素を十分に摂れているかどうかを考えてみてください。
食事の改善だけでは不安という方は、育毛サプリの使用も検討してみるとよいでしょう。
髪の成長に役立つ栄養素をしっかり摂って、薄毛や抜け毛を改善していきましょう。
文献
1). 厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020年版)
2). プロフェッショナル版 / 09. 栄養障害 / ミネラル欠乏症および中毒 / 亜鉛
3). プロフェッショナル版 / 09. 栄養障害 / ビタミン欠乏症,依存症,および中毒 / ビタミンの概要
4). Philippine Journal of Pediatrics Volume36 1-19Page(s)
5). Soy isoflavones, estrogen therapy, and breast cancer risk: analysis and commentary / Published: 03 June 2008
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20). 日本食品標準成分表2020年版(八訂) 穀類
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22). 日本食品標準成分表2020年版(八訂) 野菜類
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24). 日本食品標準成分表2020年版(八訂) 肉類
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26). 日本食品標準成分表2020年版(八訂) 果実類
27). 日本食品標準成分表2020年版(八訂) 卵類
28). 植木理恵:都民公開 講座アンチエイジング 順天堂醫事雑誌.2013:59 :P. 327〜330
29). 日本食品標準成分表2020年版(八訂) 豆類
30). Critical Reviews in Food Science and Nutrition Volume 43, 2003 – Issue 1
31). 永山 升三, 西尾 宏:繊維製品消費科学/28 巻 (1987) 6 号/書誌
32). 日本食品標準成分表2020年版(八訂) 菓子類
監修者紹介
- 佐藤明男
- 東京メモリアルクリニック理事長
■ プロフィール
1957年新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。
1998年、厚生省(当時) 高度先進医療推進事業でオックスフォード大学医学部客員研究員として英国に国費留学し、帰国後、東京メモリアルクリニック・平山副院長を経て院長に就任。医療法人TMC理事長を兼任。これまで10,000人を超えるAGA(男性型脱毛症)患者を治療してきた実績を持つ、頭髪治療の第一人者。
■論文・出版情報
2007年 『医療的育毛革命』
2009年 『なぜグリーン車にはハゲが多いのか』