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【薄毛に悩んでる方必見!】抜け毛の原因をすべてご紹介!

2023.03.29

監修者紹介

佐藤明男

佐藤明男
東京メモリアルクリニック理事長

さとう美容クリニック院長, 北里大学医学部客員教授, 日本形成外科学会専攻医, 日本臨床毛髪学会理事, 日本先進医師会特定認定再生医療委員会委員長, SKIファーマ株式会社副社長
頭髪に関する内科治療と外科治療まで幅広く実践し、毛髪研究、教育も積極的に行っている。

抜け毛が増えると薄毛が心配になります。抜け毛の原因はさまざまで、セルフケアで改善できる場合もありますが、何かしらの疾患が関係している場合もあるので注意が必要です。薄毛対策の第一歩は抜け毛の原因を知ることから始まります。

本記事では抜け毛の考えられる原因を紹介します。心当たりがあればすぐに薄毛対策を行いましょう。場合によっては医療機関の受診が必要なことも。抜け毛の原因を知ることで次のステップが決まります。

抜け毛の考えられる原因とは

(出典:(1)老化と毛髪変化)

加齢による抜け毛

加齢により頭皮が老化して硬くなると血行が悪くなり、発毛に必要な栄養素が行き届かなくなります。また男性更年期でテストステロンが減少すると精神的また身体的な症状が出ますが、抜け毛も数ある症状の1つです。

遺伝による抜け毛

(出典:(2)薄毛・脱毛の原因遺伝子の発見 キューティクル層を構成する Sox21 タンパク質の機能)

薄毛は遺伝の影響を受けると考える研究者も多くいます。また薄毛は隔世遺伝するとも考えられ、母方の祖父が薄毛の場合は薄毛になる確率が75%だといわれています。科学的根拠はなくても抜け毛と遺伝の関係は否定できません。

生活習慣による抜け毛

(出典:(3)睡眠関連ホルモンの計測)

生活習慣の乱れにより抜け毛も増えることがあります。例えば栄養バランスが悪く脂肪分の多い食生活は、頭皮に栄養素が行き届かなくなるばかりか、血中コレステロールを高くして頭皮の皮脂の過剰分泌を引き起こします。

髪の毛を育てる成長ホルモンは睡眠中に大量に分泌されるため、睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌が減少し、抜け毛や薄毛の原因となるでしょう。

過度なストレスによる抜け毛

(出典:(4)ストレスと疲労のバイオマーカー)

ストレスが蓄積されるとホルモンや自律神経が乱れ、血行不良により頭皮環境が悪化します。過度なストレスはある部分だけ集中的に毛が抜ける円形脱毛症や、ストレスを紛らわすために自分の髪を抜いてしまう自己脱毛症の主な原因です。

慢性的なストレスは抜け毛の他の原因でもある睡眠不足や生活習慣の乱れを生じさせます。

ホルモンバランスによる抜け毛

(出典:(5)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)

更年期や女性の場合は妊娠、出産の時に抜け毛が増えることがあるのは、ホルモンバランスの乱れによります。男性ホルモンの過剰な分泌によりヘアサイクルが乱れると、年齢や性別を問わずに脱毛症を引き起こします。

ヘアスタイルによる抜け毛

(出典:(6)結髪性脱毛症の発生機序に関する考察)

男性でもサムライヘアのように髪の毛が引っ張られるヘアスタイルをすることがありますが、髪の毛をまとめるヘアスタイルを長期間続けることで起こるのが牽引性脱毛症です。

同じ分け目をずっと続けている場合も、分け目の部分の髪の毛が引っ張られますし、露出した頭皮が日焼けして炎症を起こすと抜け毛の原因になります。

パーマなどによる頭皮のダメージによる抜け毛

(出典:(7)ヘアケアの科学))

パーマやカラーリング液が頭皮にダメージを与えて抜け毛の原因となることもあります。低刺激の薬剤も増えていますが、短期間で何度も繰り返すなら髪や頭皮への負担は避けられません。

整髪料なども同様ですが、薬剤が頭皮に残ったままにしていると抜け毛の原因になるので、シャンプーでしっかりと洗い流すことが大切です。

紫外線などによる頭皮へのダメージによる抜け毛

(出典:(8)毛髪の紫外線ダメージ—評価指標とダメージケア—)

紫外線は皮膚の日焼けの原因となりますが、体の中で最も太陽に近い頭皮もダメージを避けることはできません。日焼けによって頭皮の細胞が破壊されると毛根に栄養が行き渡らなくなり、抜け毛や薄毛の原因となります。

抜け毛の原因として考えられる疾患

AGA

(出典:(9)毛と毛包の解剖・毛髪異常(AGA))

AGAは男性型脱毛症 (Androgenetic Alopecia) のことで、男性ホルモンの過剰分泌が原因で起こる進行性の脱毛症です。ヘアサイクルが乱れて成長期が短くなるため、細くて短い髪の毛しか生えなくなります。

前頭部の生え際から始まってM字型やU字型に、頭頂部から始まってO字型に進行するのが特徴です。

円形脱毛症

(出典:(10)日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)

円形脱毛症は自己免疫の機能障害により頭部の一部または複数箇所の髪の毛が丸く抜け落ちる疾患です。頭部全体や体毛にまで広がることもあります。

主な原因として過度のストレス、アトピー性疾患、自己免疫疾患などが挙げられており、徐々にではなく髪の毛が一気に抜けるため自分では気づかないケースが多くあります。

白癬症

(出典:(11)頭部白癬)

白癬症は足にできる水虫と同じ白癬菌が頭皮に感染することで、炎症や抜け毛を引き起こします。感染した部分が楕円形に脱毛するのが特徴で、円形脱毛症と間違われることも少なくありません。

ペットを通して感染する例も増えており、治療を行わないと症状が悪化して脱毛範囲が広がるため、早めに医療機関を受診する必要があります。

抜け毛の原因がわからなかったら病院やクリニックに行ってみよう

抜け毛にはさまざまな原因がありますが、原因がわからずに症状が長く続く場合や抜け毛の量が一気に増えるような場合は、病院やクリニックを受診するようにしましょう。セルフケアで対策する方法もありますが、自己判断では難しいケースも多く、かえって症状を悪化させる恐れもあります。

病院やクリニックで検査を行い抜け毛の原因を突き止めることで、最適な治療をスタートできます。AGAのように治療なしでは改善しない進行性の疾患もあり、先送りにすると治療が難しくなるので早めの受診が大切です

いきなりAGA専門クリニックに行くのは不安や抵抗があるという方は、薄毛治療にも対応している一般の病院を受診することも可能です。

病院ではどんなことが行える?

病院では基本的に抜け毛を抑えて薄毛が進行しないような治療が可能です。頭皮の炎症を抑える外用薬、発毛剤など症状に合わせて薬が処方されます。有効成分フィナステリド配合の内服液を処方する病院もあります。

一般病院での治療は費用の面でもメリットがありますが、薄毛に関する専門知識の面で限界があるのが心配です。AGA専門クリニックは薄毛治療に特化しているので、細かい検査や進捗状況に合わせた柔軟な治療法が期待できます。

何科に行けばいい?

抜け毛の原因がわからないうちは、皮膚科がいいでしょう。。皮膚科では日本皮膚科学会が作成した脱毛症診療ガイドラインに基づいた治療をしてもらえるからです。頭皮環境の改善により抜け毛の改善ができる場合もあるでしょう。

抜け毛の原因が肝臓疾患や甲状腺の異常などの場合もあります。体調がすぐれないなど他の疾患が疑われる場合は内科に相談できます。またその他症状に合わせて専門の医師に相談するとよいでしょう。

抜け毛の原因に関するQ&A

朝のシャワーは抜け毛の原因になりますか?

朝のシャワーは抜け毛の原因になるといわれていますが、夜のシャンプーに比べてリスクがあるのは確かです。頭皮の汚れを落としてスッキリするシャンプーですが、必要な皮脂まで落としてしまうと紫外線などの影響を受けやすくなります。

また急いでシャンプーをするとすすぎ残しや乾かす時間が十分に取れない恐れもあります。いずれも頭皮に悪影響を与えるので、シャンプーは夜にしっかりと時間をかけて行うのが基本です。

乾燥は抜け毛の原因になりますか?

(出典:(12)毛髪・頭皮に優しい洗浄技術)

頭皮の乾燥も抜け毛の原因になり得ます。頭皮が乾燥すると炎症を起こしてかゆくなりますが、爪を立ててかくことで髪が抜けたり頭皮を傷めたりするのです。また乾燥によって頭皮が硬くなり血行不良を起こすと、抜け毛や薄毛を引き起こすことになります。

頭皮の乾燥は冬場に起こりやすく、保湿器を使用や育毛剤で頭皮環境を整えるなど対策する必要があります。シャンプーの見直しやドライヤーの正しい使い方を身につけるのも効果的です。

抜け毛の原因まとめ

抜け毛の原因はセルフケアで改善できるものから医療機関で治療を必要するものまでさまざまです。抜け毛予防として生活習慣から見直すと共に、薄毛が気になる場合は医療機関の受診も考えられます。

抜け毛には進行性の脱毛症やその他の疾患が関係している場合もあり、自己判断では難しいので専門医に相談することが最善です。抵抗がある場合は一般病院、薄毛の根本的な改善を求める場合はAGA専門クリニックを受診しましょう。

文献

1). 日本臨床皮膚科医会雑誌/24 巻 (2007) 3 号/P. 221-228
2). 化学と生物/48 巻 (2010) 1 号/2010 年 48 巻 1 号 p. 4-6
3). 生体医工学 46(2):169-176 解説特集:睡眠の生体計測技術
4). 日本薬理学雑誌/137 巻 (2011) 4 号
5). 日本皮膚科学会雑誌/127 巻 (2017) 13 号/書誌
6). 山野研究紀要/1 巻 (1993) 1 号/P.79-80
7). 講座(シリーズ) “変わる”生活と消費科学 9
8). J. Son. Cosmet. Chem. Jpn. 特集総説48(4): 2014 / P.271~P.277
9). 日本香粧品学会誌/42 巻 (2018) 2 号/ p. 93-97
10). 日本皮膚科学会雑誌/127 巻 (2017) 13 号/P. 2741-2762
11). Medical Mycology Journal 52 巻 (2011) 1 号
12). J.Soc.Cosmet.Chem.Jpn. 特集総説47(1) 3-8(2013)

監修者紹介

佐藤明男

佐藤明男
東京メモリアルクリニック理事長

■ プロフィール
1957年新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。
1998年、厚生省(当時) 高度先進医療推進事業でオックスフォード大学医学部客員研究員として英国に国費留学し、帰国後、東京メモリアルクリニック・平山副院長を経て院長に就任。医療法人TMC理事長を兼任。これまで10,000人を超えるAGA(男性型脱毛症)患者を治療してきた実績を持つ、頭髪治療の第一人者。
■論文・出版情報
2007年 『医療的育毛革命』
2009年 『なぜグリーン車にはハゲが多いのか』

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