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増毛で薄毛対策を始めよう!変えるべき日々の習慣もご紹介!

2023.02.28

監修者紹介

 稲葉 岳也

稲葉 岳也
いなばクリニック

日本耳鼻咽喉科学会認定 耳鼻咽喉科専門医 日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医
東京慈恵会医科大学卒業後、千葉大学大学院にて医学博士取得。東京慈恵会医科大学附属病院、聖路加国際病院を経て、2004年にいなばクリニックを開業。
皮膚科・形成外科領域のレーザー治療、及びアレルギー疾患の総合的治療が専門です。皮膚科、美容皮膚科、形成外科、美容外科、耳鼻咽喉科、呼吸器内科、アレルギー科を主体として、幅広い視点で総合的な診療を行っております。レーザー機器を導入した医療を行っており、幅広い年齢層を対象としたホームドクターとして、地域密着の診療に尽力しております。

薄毛対策の一つに「増毛」という選択肢があります。

自毛に人工毛をくくりつけてボリュームアップを図る方法で、早く確実に髪を増やすことができるのがメリットです。

本記事では「増毛」による薄毛対策の特徴を紹介した上で、並行して取り組みたい抜け毛予防についても解説します。

抜け毛対策で自毛を増やしつつ、「増毛」で髪のボリュームアップを図れば、自分の望むようなヘアスタイルを早い段階で実現することができます。

興味のある方は、この機会に増毛について知っておきましょう。

増毛ではどんな薄毛対策ができる?

増毛とは、自毛の根元に人工毛を結びつけることで髪のボリュームを増やす技術です。自毛の1本1本に、2本~4本程度の人工毛をくくりつけます。

人工毛は本物の髪の毛そっくりに作ってあるため、間近で見ても違和感のない仕上がりになります

一般的な育毛や発毛と違って、施術を受けさえすれば確実に髪のボリュームアップが可能です。そのため「今すぐに髪の量を増やしたい」という方にも向いています。

どこにどのくらいの髪の毛を付け足すのか、自分の望んだ通りのヘアスタイルを実現できる点もメリットです。

ウィッグよりも増毛がおすすめな人

地毛と同じ生活をしたい人

増毛では自毛に人工毛をしっかり結びつけるため、つけてしまった後はほとんど自毛と同じように扱うことが可能です

ウィッグと違って着脱の必要もないですし、シャンプーやドライヤーも普通に使えます。ブラッシングや髪のセットも自由です。

髪に対して気を遣わずに、自毛と変わらない生活を送ることができます。

温泉や旅行を楽しみたい人

温泉や旅行を楽しみたい方にも増毛が向いています。

増毛において自毛と人工毛のジョイントは非常に強力です。温泉に浸かったり強い風に吹かれたりしても、問題ありません。

他の人と一緒に行動していても、増毛していることが目立たず、周りに気づかれることもありません。テニスやマリンスポーツなどの激しい運動も平気です。

不意の衝撃で取れてしまう心配のあるウィッグよりも、温泉や旅行などを安心して楽しむことができるでしょう。

人にばれたくない人

人工毛や増毛の技術は年々進歩しており、増毛をしたとしても家族にすら気づかれないと言われています。

また髪を増やすペースも自分で決められるので、人にばれることなく、自然な形でボリュームアップを図ることができます

カラーやヘアスタイルを変えたい人

人工毛の色や長さ、増やす箇所や量などは、オーダーメイドで決められます。現在ある髪を活かしながら、増毛でヘアスタイルを好きなようにアレンジ可能です。

人工毛の種類によっては、自毛と同じようにヘアカラーやパーマをかけることもできる場合もあります

薄毛のときよりもヘアスタイルの幅が広がるので、「おしゃれをもっと楽しみたい!」という方にも人気が高いです。

増毛は経済的

「増毛はお金がかかりそう…」と思っている方もいるかもしれません。

増毛では自毛の根元に人工毛を結びつけます。しかし髪が伸びてくると、人工毛を結んだ部分が上に上がってきてしまい、見た目が不自然になります。

そのため定期的に人工毛を新しいものに付け替える必要があり、結果的に費用がかさんでしまうケースが以前は多かったです。

しかし現在では、結びつけた人工毛を再び根元に戻して再利用する技術が確立され、以前の3分の1程度の施術費用で済むようになりました

大分リーズナブルな価格で受けられるようになっているので、気になる方は費用について一度相談してみるとよいでしょう。

増毛と並行して行いたい、薄毛予防のための正しいシャンプー

正しいシャンプーの方法

(出典:(1)洗浄料とその作用)

お湯洗い

シャンプーを使って髪を洗う前に、まずは一度お湯洗いをします

お湯洗いの目的は、髪についたチリやホコリなどを洗い流し、頭皮の汗や皮脂を簡単に流しておくことです


お湯洗いをすることでその後のシャンプーの泡立ちがよくなり、髪や頭皮を効率よく洗えるようになります。

お湯の温度は38度くらいで、ややぬるめの水温が適しています。熱すぎるシャワーは頭皮の皮脂を奪いすぎて、乾燥やフケを起こしやすくなります。

シャンプーの使い方

お湯洗いが終わったら、シャンプーをつけて頭を洗います。

このときに頭に直接シャンプー剤を塗って髪の毛で泡立てると、髪への負担が大きくなってしまいます。

特に薄毛の方は髪の毛が弱って抜けやすくなっているため、髪の毛で直接シャンプーを泡立てるのは避けた方が無難です

まずは手のひらを使ってシャンプーを軽く泡立ててから、頭につけて髪を洗うようにしてください。

洗い方

シャンプーでは髪を洗うというよりも、頭皮を洗うという意識を持ちましょう。

指の腹を使って頭皮を軽くマッサージするようにやさしく洗います。爪を立てたり、必要以上に力を込めたりするのはNGです。

洗い残しがないように頭皮全体に満遍なく泡を伸ばし、毛穴の奥の汚れまでしっかり落とすようにしてください。

流し方

シャンプーを洗い流すときは、たっぷりのお湯を使って念入りにすすぐことが大切です

シャンプーは一種の洗剤です。洗浄剤としての界面活性剤を含んでいるため、洗い残しがあると頭皮がダメージを受けてしまいます。

頭皮環境が悪くなれば健康な髪が生えにくくなるので、すすぎ残しは薄毛を悪化させる原因になります。

シャンプーの泡が完全になくなるまで、時間をかけてすすぐようにしてください。このときの水温も38度程度のぬるま湯がベストです。

乾かし方

お風呂から上がったら、タオルを髪の毛に押し当てるようにしてやさしく水気を吸い取ります

ゴシゴシと勢いよく拭いてしまうと髪の毛のキューティクルが痛みますし、頭皮を荒れさせる原因にもなります。

タオルで水気を取った後は、できるだけ早くドライヤーで乾かしましょう。髪を濡らしたままにしておくと、雑菌が増えて頭皮のフケやかゆみにつながります。

ドライヤーの熱風を頭皮に長く当てすぎると乾燥を招くので、その点にも注意してください。

朝にシャンプーをすると頭皮に負担が

朝のシャンプーが日課になっている方もいるかもしれません。

しかし朝は出勤前で時間に余裕がないこともあって、ついついシャンプーをいい加減に済ませてしまっているケースも多いでしょう

同じシャンプーでも、やさしく丁寧に洗うのと、ゴシゴシと手早く済ませてしまうのとでは、洗浄効果や頭皮へのダメージが大きく変わってきます。

できれば時間に余裕のある夜にシャンプーをするようにし、髪と頭皮を丁寧に洗うようにしましょう

また夜と朝の2回シャンプーをするのもおすすめできません

頭皮は皮脂でうっすらと保護されている状態が本来の姿です。1日2回のシャンプーで皮脂を奪いすぎてしまうと、頭皮が乾燥しやすくなります。

増毛と並行して行いたい、薄毛予防のための頭皮マッサージ

なぜマッサージが薄毛に効果的なのか

(出典:(2)Ritsuko Ehama 「Infuluence of Scalp Problem on Physical Properties of Hair and Their Prevention by Plant Extracts」)

薄毛の大きな原因の一つは、頭皮の血行不良です

髪の毛を作るのに必要な栄養素は血液によって毛根まで運ばれます。

そのため頭皮の血流が悪くなると、毛根まで十分な栄養が行き届かなくなって、丈夫な髪の毛が生えてこなくなります。

その点、マッサージは頭皮の血行促進につながるため、薄毛を予防するのに非常に効果的です

頭皮マッサージは自分でも気軽に実践することができます。ぜひ増毛と並行してマッサージを日々の日課にし、頭皮の血行不良を改善するように努めましょう。

頭皮マッサージの方法

生え際のマッサージ

まずは前髪の生え際をマッサージしていきます

両手で顔を覆うような形で、10本の指の腹を前髪の生え際に沿うように押し当てます。そしてそのまま手をゆっくり上下に動かし、生え際のあたりをやさしくマッサージします


このとき、強く力を入れる必要はありません。軽めの力加減で、頭皮をほぐすように揉み込んでください。

2~3分を目安に、リラックスしながらマッサージをつづけましょう。

頭頂部のマッサージ

次は頭頂部のマッサージをしていきます

両手で頭を包み込むような形で、頭頂部の周囲に指の腹を置きます。それから頭頂部の方に向けて指を押し上げ、2~3秒ほどキープしてから再び元に戻します。これを5回ほど繰り返しましょう


それが終わったら今度は、頭頂部を包み込んだまま大きく円を描くように揉み込んでいきます。硬くなった頭皮を柔らかくするようなイメージで行ってください。

頭頂部のマッサージも2~3分程度を目安につづけましょう。

側頭部のマッサージ

最後は側頭部のマッサージを行います

小指をこめかみに置いたら、残りの指を耳の上のあたりに押し当てます。それからゆっくり円を描くように側頭部を揉んでいきます


逆回りにしたり、上下に動かしたり、少しずつ変化をつけながらマッサージすると効果的です。

こちらも2~3分程度が目安になります。

まとめ

自毛に人工毛を結びつける「増毛」について解説し、それと並行して行いたい薄毛対策について紹介しました。

増毛は自分の髪が増えるわけではないものの、早く確実に髪のボリュームアップを図ることができる薄毛対策です

見た目も自然に仕上がりますし、ウィッグのような着脱の手間もありません。

増毛で見た目をカバーしつつ、正しいシャンプーや頭皮マッサージで自毛を増やしていけば、精神的に負担の少ない形で薄毛対策を進めていけるでしょう

みなさんもこの機会に増毛を検討してみてはいかがでしょうか。

文献

1).日本香粧品学会誌 Vol. 42, No. 4, pp. 270–279 (2018)
2).J. Son. Cosmet. Chem. Jpn. 52(1) : 16-23
 

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稲葉 岳也

稲葉 岳也
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■ プロフィール
東京慈恵会医科大学卒業後、千葉大学大学院にて医学博士取得。東京慈恵会医科大学附属病院、聖路加国際病院を経て、2004年にいなばクリニックを開業。皮膚科・形成外科領域のレーザー治療、及びアレルギー疾患の総合的治療が専門です。皮膚科、美容皮膚科、形成外科、美容外科、耳鼻咽喉科、呼吸器内科、アレルギー科を主体として、幅広い視点で総合的な診療を行っております。レーザー機器を導入した医療を行っており、幅広い年齢層を対象としたホームドクターとして、地域密着の診療に尽力しております。

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