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ヘアワックスは薄毛の原因になる?上手な使い方も徹底解説!

2022.09.30

監修者紹介

佐藤明男

佐藤明男
東京メモリアルクリニック理事長

さとう美容クリニック院長, 北里大学医学部客員教授, 日本形成外科学会専攻医, 日本臨床毛髪学会理事, 日本先進医師会特定認定再生医療委員会委員長, SKIファーマ株式会社副社長
頭髪に関する内科治療と外科治療まで幅広く実践し、毛髪研究、教育も積極的に行っている。

ヘアスタイルをきれいに整えるために、ヘアワックスなどのスタイリング剤は欠かせないものです。「最近、髪のボリュームが減ってきたような気がする」といったときにも、ヘアワックスは心強い存在です。

しかし毎日ヘアワックスを使い続けるうちに、「ヘアワックスは薄毛の原因になるんじゃないか」と不安になってしまったことはないでしょうか。

この記事では、ヘアワックスが薄毛の原因となる理由と、薄毛にならないようにする上手なヘアワックスの使い方について解説します。ヘアワックスの正しい使い方を知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

ヘアワックスが薄毛の原因となる理由

ヘアワックスは直接的な薄毛の要因ではありませんが、使い方によっては薄毛の原因になるといわれています。その理由は、洗い残しなどによる頭皮環境の悪化です。

シャンプーするときにヘアワックスをきちんと落とし切れていないと、頭皮に残ったワックスが毛穴を詰まらせてしまう危険性があります

また、ヘアワックスの付いた髪や頭皮はベタついているため、ホコリや汚れが付着しやすくなり、不衛生な環境となります。その結果、雑菌も繁殖しやすくなり、頭皮のかゆみや炎症を引き起こすことがあります。

毛穴の詰まりや、雑菌繁殖などを招きかねないので、ヘアワックスは間接的に薄毛に影響があるといわれているのです。そのため、ヘアワックス使用時には、次章で紹介する正しい使い方を押さえておきましょう。

薄毛にならないヘアワックスの使い方

ヘアワックスを使うことが絶対に悪いというわけではないですが、使い方に注意しましょう。正しく使えば薄毛の原因となるリスクを減らせるので、上手な使い方をチェックしておいてください。

頭皮に付かないようにする

(出典:(1)洗浄料とその作用 )

基本的にヘアワックスは、地肌を避けて付けるようにしましょう。普段から頭皮に付かないように意識する習慣をつけると、頭皮環境の悪化を防げます。

ヘアワックスが頭皮に付いてしまうと、毛穴の詰まりや炎症を引き起こすことがあります

毛穴が詰まると、正常な皮脂分泌や新陳代謝が行われなくなってしまうため、新しい髪が生えてきにくくなったり抜け毛が増えたりして、薄毛につながってしまうのです。

またヘアワックスを薄毛が気になる部分に付けると、ペタッとした束感が出てしまうため、かえって薄毛が目立ってしまいます。薄毛が気になる部分には付けないようにしましょう。

しっかりと洗い流す

シャンプーをするときには、ヘアワックスをしっかりと洗い流しましょう。落とし切れていないと、毛穴の詰まりにつながって頭皮環境が悪化してしまいます。付けたまま寝てしまったりすることのないように、くれぐれも気をつけましょう。

しっかりと洗い流すには、シャンプーの仕方も重要です。シャンプー前にはしっかりブラッシングしておきましょう。髪の絡まりをとっておくとシャンプーの泡立ちがよくなるので、汚れやヘアワックスを落としやすくなります。

また髪をしっかりと濡らしておき、シャンプーをしっかりと泡立ててから使うのもポイントです。髪全体に水分を行き渡らせておくことで、シャンプーの洗浄成分がすみずみまで届きます

シャンプーをしたら、すすぎ残しがないよう十分に洗い流しましょう。

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使用量を控えめにする

ヘアワックスは大量に使う必要はありません。少量を手のひらでよく伸ばして、髪に薄く均一にコーティングするようなイメージでスタイリングしましょう

髪の長さやヘアスタイルにもよりますが、最初は小豆1個分くらいのごく少量から試してみてください。足りないと感じたら、少しずつ量を増やしていきましょう。

付けすぎると一度のシャンプーでは落としきれない場合があり、洗い残しの原因にもなってしまうので注意が必要です

たまに髪を休ませる

たまには髪に何も付けない日をつくって、髪を休ませましょう。

ヘアワックスなどのスタイリング剤は、髪にとっては異物なため、毎日使い続けることで多少なりともストレスがかかります。何も付けないことで、髪はストレスから解放された自然な状態に戻れます

日常的にスタイリング剤を使用していると、毎回きちんと落としているつもりでも、落とし切れていない日もあったりするものです。

そのため髪を休ませる日には、まずしっかり汚れを落としきってから、じっくりトリートメントやヘアパックをするとよいでしょう。トリートメントの際に蒸しタオルで数分程度、頭を包んでから洗い流すのも効果的です。

薄毛を目立たせないヘアセットのコツ

薄毛を目立たせないようにするには、空気を含ませるようにスタイリングして、髪全体にボリュームを出すのがコツです

まず頭を下に向け、ドライヤーで根本を立てるようにしっかり乾かしましょう。このように乾かすことで、髪がふんわりとした状態になります。

次に手のひらでヘアワックスをよく伸ばしましょう。指の間までよく伸ばした少量のヘアワックスを、毛先を中心に全体に馴染ませていきます。

付けすぎてしまうと取り返しがつかないので、ほんの少量ずつ均一に馴染ませていくのがポイントです

ふんわりと揉み込むように手を動かすとボリュームが出ます。髪全体にワックスが馴染んでから、好みの髪型にスタイリングしましょう。

薄毛にならないようにヘアワックスを上手に使おう

ヘアワックスは、使い方を間違えると薄毛の原因になってしまうことがあるので、まずは正しい使い方を知ることが大切です。

上手に使えば薄毛の原因となることを避けられるほか、ヘアスタイルにボリュームを持たせて薄毛を目立たなくさせることもできます。

頭皮や髪にヘアワックスが付いたまま放置すると、頭皮環境の悪化を招きます。付けすぎないようにする、しっかり洗い流す、頭皮には付けない、などのポイントを押さえて上手にヘアワックスと付き合っていきましょう。

文献

1).日本香粧品学会誌 Vol. 42, No. 4, pp. 270–279 (2018)

監修者紹介

佐藤明男

佐藤明男
東京メモリアルクリニック理事長

■ プロフィール
1957年新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。
1998年、厚生省(当時) 高度先進医療推進事業でオックスフォード大学医学部客員研究員として英国に国費留学し、帰国後、東京メモリアルクリニック・平山副院長を経て院長に就任。医療法人TMC理事長を兼任。これまで10,000人を超えるAGA(男性型脱毛症)患者を治療してきた実績を持つ、頭髪治療の第一人者。
■論文・出版情報
2007年 『医療的育毛革命』
2009年 『なぜグリーン車にはハゲが多いのか』

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